卓球の動画の撮り方:スマホ1台でフォームを確かめるコツ

試合に負けた夜、撮った動画を見返してみたけれど、小さく写っていたり途中で切れていたりして、結局よく分からなかった。撮り方を少し変えるだけで、自分の動きは驚くほど見やすくなります。

更新 2026-10-18

なぜ撮るのか

打っている最中の自分の体は、自分では見えません。「肘が下がっている」「打球点が遅い」と言われても、実感がわかないのはそのためです。動画で外から見ると、言われていたことが目で確かめられます。

もう1つの理由は比べられることです。同じ場所、同じ距離で撮り続けると、先週と今週、調子の良い日と悪い日の違いが見えてきます。コーチがいる人は、練習の場にいないときの動きも共有できます。

Table Tennis AI Coach(TTAIC)は、撮った動画から体の関節の位置(骨格)を読み取り、スイングや動きを数値にします。読み取りやすい動画ほど、アプリが出す気づきも役立つものになります。このページの撮り方は、アプリを使わずに自分で見返す場合にもそのまま使えます。

撮り方の要点

  1. 撮る方向は自由、毎回同じ場所から正面、後ろ、横、斜めのどこから撮っても使えます。大事なのは、比べたい動画どうしを同じ場所、同じ距離、同じ高さから撮ることです。
  2. スマホは三脚かイスで固定手で持つと揺れて、体の動きとカメラの揺れが区別できなくなります。三脚がなければ、イスや棚に立てかけるだけでも十分です。
  3. 頭から足先まで、振り切ったラケットまで全身と、ラケットを振り切った位置まで画面に入るようにします。左右に動く練習では、動く範囲が切れないよう少し引いて撮ります。
  4. 明るい場所で、逆光を避ける窓や照明を背にした選手は黒くつぶれて写ります。カメラの後ろ側に光がある向きを選びます。
  5. 60fpsで撮る速いスイングは、1秒30コマの動画では途中が抜けやすくなります。アプリでは60fpsで撮影し、姿勢は1秒30コマで読み取ります。

よくある撮影の失敗

症状体が小さく写っている

原因台全体を入れようとして、カメラを遠くに置きすぎている。

直し方見たい選手の全身が画面の高さの半分以上になる距離まで近づけます。試合全体を撮るときと、フォームを見るときで置き方を分けます。

症状足元やラケットが切れている

原因カメラの向きが高すぎる、または近すぎる。

直し方撮り始める前に構えて素振りをし、頭、足先、振り切ったラケットが入っているかを画面で確かめます。

症状選手が別の人と重なる

原因相手や隣の台の人が、カメラと選手の間に入る位置に置いている。

直し方カメラを少し高くするか、左右にずらします。画面の中で動く人は、撮る選手と相手だけになるようにします。

症状暗くてブレている

原因体育館の照明が弱い、または逆光になっている。

直し方明るい側の台を選ぶか、光を背負わない向きに変えます。暗い場所では動きがブレやすく、読み取りの精度も下がります。

アプリが必要とするもの、精度が下がるもの

アプリは動画から体の関節の位置を読み取り、手首の速さ、体の回転のタイミング、肘の角度、膝の曲がり、打った後の戻りなどを数値にします。そのため、見たい選手の関節がはっきり写っていることが一番大切です。

動画の分析は端末の中で行います。サーバーに何かを送るのは本人が同意した場合だけで、同意はいつでも取り消せます。音声は使いません。

カメラの位置によって見えやすい項目は変わります。たとえば後ろからは体の回転や左右の動きが、横からは打球点の前後や上体の前傾が見えやすくなります。見たいことに合わせて位置を選び、その位置で撮り続けてください。

見ていること

  • 見たい選手の全身がはっきり写っている
  • スマホが固定されていて、撮影中に動かない
  • 明るく、選手が背景から浮かび上がって見える
  • 60fpsで撮影されている

苦手なこと

  • 暗い体育館、逆光、手ブレがあると読み取りの精度が下がります
  • 2人の体が重なる場面や、台・ネット・ほかの人に体が隠れる場面は読み取りにくくなります
  • 姿勢は1秒30コマで読むため、1コマ約33ミリ秒の幅があります
  • ボールの回転やコースは、骨格の読み取りでは分かりません

撮影の手順

練習を撮る手順

5 分 ・ 使うもの: スマートフォン、三脚かスマホスタンド、またはイス

  1. 見たいこと(例:フォアドライブの打球点、フットワークの戻り)を1つ決めます。
  2. それが見えやすい位置にスマホを置き、三脚やイスで固定します。
  3. 構えて素振りをし、頭から足先と振り切ったラケットが画面に入るかを確かめます。
  4. 撮影を始め、同じ打法のラリーを20秒ほど続けます。
  5. 撮った場所に目印を付け、次回も同じ位置から撮れるようにします。

試合を撮る手順

5 分 ・ 使うもの: スマートフォン、三脚かスマホスタンド、充電器かモバイルバッテリー

  1. 対戦相手に撮影してよいかを確かめます。大会の会場では、その大会の撮影のルールに従います。
  2. 自分側のエンドラインの後ろ、台の中心線の延長に、少し高めにスマホを置きます。
  3. 台の全面と、自分の全身、相手の上半身が入るかを確かめます。
  4. 試合中はスマホを動かさず、照明が途中で変わらない台を選びます。
  5. 撮り終えたら、充電と保存の空き容量を確かめておきます。

よくある質問

横から撮った動画でも使えますか。

使えます。撮る位置は決まっていないので、正面、後ろ、横、斜めのどこからでも撮れます。横からは打球点の前後や前傾が見やすく、後ろからは体の回転や左右の動きが見やすいなど、位置ごとに得意な見え方があります。

三脚がないのですが、どうすれば良いですか。

イスや棚、ボールケースなどにスマホを立てかけるだけで十分です。大事なのは撮影中に動かないことです。倒れないよう、ボールが当たりにくい場所を選んでください。

撮った動画は外に送られますか。

動画の分析はスマートフォンの中で行います。サーバーに送るのは、本人が同意した場合だけです。同意は段階ごとに選べて、いつでも取り消せます。